
沖縄には年を重ねる事にタンカーユーエー、トゥシビー、トーカチ、カジマヤーといった様々なお祝い事があります。それぞれどのようなお祝いなのかを見て行きましょう!
沖縄のタンカーユーエーってなに?
沖縄では子どもが1歳の誕生日に「タンカーユーエー」というお祝いをします。テーブルや床の上に、赤飯・墨と筆(紙とペン)・本・お金・そろばん(電卓)を置きます。そのどれを子どもが選ぶかによって将来こんな子になるのかな?と占います。それぞれ物には意味があり、
- 赤飯:食べ物には困らない
- 墨と筆(紙とペン):役人になる
- 本:賢くなる
- お金:お金に困らない
- そろばん(電卓):商売上手になる
- ものさしとハサミ※女の子だけ:裁縫上手になる
という感じです。どれを取ってもみんな大喜びで、1歳の誕生日会に行われる楽しみなイベントです。
沖縄の生年祝い「トゥシビー」
沖縄では12年に1度、自分の生まれ年になると無病息災を願いお祝いをします。それを「トゥシビー」と云い、13歳が初めてのトゥシビーで以後25歳・37歳・49歳・61歳・73歳・85歳・97歳の計8回を体験することになります。
現在行われているトゥシビーはお祝いごとである面が強調されていますが、昔は「生まれ年=厄年」という考え方があり、災難を無事に切り抜けられるようにお膳立てをしてその年は忌み慎むことを心掛けたとされています。
生まれ年には結婚式などのお祝いごとは避けたと云われていますが、近年はあまり関係ないようです。
トゥシビーを気兼ねなくお祝い出来るようになったのは、61歳から。方言で還暦のことを云う「ルクジューイチヌユーエー」を含めて家族・親戚一同と大宴会を開き盛大にお祝いします。
沖縄の米寿のお祝い「トーカチ」
トーカチは88歳の米寿をお祝いすることを云いますが、今では生まれ年を祝うトゥシビーの85歳と一緒にお祝いする方も増えているようです。ですが本来は米寿をお祝いするためだけのお祝いごとをトーカチと呼び、トゥシビー同様に盛大にお祝いします。

トーカチは17世紀頃、当時の鹿児島県・薩摩から伝わったとされています。トーカチ祝いでは大きなザルにお米を入れて、そこに赤い紙を貼った斗掻きを挿します。家族・親戚が集まり、米寿のおじいちゃん、おばあちゃんに感謝の気持ちを込めて、長寿や子孫繁栄などを願います。

トーカチではお米の稲穂に似たお着物を着ます。青色か緑色の着物の上に黄色の着物を羽織ります。ホテルの式場などを借りて盛大にお祝いする場合にはプランの中に貸衣装が含まれている場合もあるそうです。
また、お米が精米される前は金色に見えることや、稲穂も黄色であることから黄色いお花など黄色のものをプレゼントするのが良いとされています。
また模擬葬式を行う場合もあるそうで、おめでたいことなのでそれぞれの家族が思い思いにお祝いするようです。
オープンカーで行進?沖縄のカジマヤー

沖縄で大切にされているお祝いのほとんどが、長寿で長生きしているおばあちゃん・おじいちゃんたちのものです。元々祖先を大切にする文化がある沖縄では家族・親戚、誰からも大切に愛されているパワーが長生きに関係しているのかもしれません。
そんな沖縄のお祝いごとで人生最後のお祝いが「カジマヤー」カジマヤーは風車の方言で、旧暦の9月7日に97歳の生まれ年のお祝いをします。カジマヤーを迎える人というのは「人は再生して童心に戻る」という言い伝えから風車を持つようになったことがきっかけとされています。(諸説あり)

97歳を迎えたおじいちゃん・おばあちゃんは真っ赤なちゃんちゃんこを着て、カラフルな風車を飾ったオープンカーに乗り集落を行進します。その長寿にあやかろうと大人から子どもまで、握手をしたり声を掛けたりと集落全体でお祝いします。
沖縄のお祝いはみんな一緒に!盛大に!
沖縄で行われるお祝いは結婚式や子どもが生まれたときなどを含めると、本当にたくさんあります。そのほとんどが盛大で、家族・親戚・友達を巻き込んでみんな一緒に大宴会です。南の島ならではの協力体制も垣間見え、そんな横のつながりを大切にする沖縄から何か学ぶことがありそうです。