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沖縄の文化「模合」ってなにをするの?

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沖縄には本島を中心に模合という文化が行われています。貧しい時代が多かった沖縄県で今なお助け合いの精神を大切にするのには、この文化を知れば理由が分かるかもしれません。そこで今回は沖縄の模合という文化をご紹介していきます。

模合(もあい、方言でムエーと言う場合もあります。)は沖縄県全域と奄美諸島の文化とされていますが、沖縄県でも宮古島の人は知らなかったりと本島を中心に行われているようです。

遡ること1733年、琉球王国の尚敬王の時代の「球陽」という文献にて模合らしきことが掛かれていますが、それは備荒貯蓄のことであり、貧窮者救済の意味があったとされています。方言で「無礼講」の意味をあらわす模合がいつから行われるようになったのかは不明ですが、1733年の文献に残っているものが形を変えたのではないかとされています。

日本全体では1915年に「無尽業法」でこのような文化の多くを取り締まりましたが、沖縄の模合は構造上この法律では取り締まれないものも多く、1917年に沖縄県が「模合取り締まり規則」を公布して監視しました。この取り締まり令は1930年代まで続いたとされています。

明治時代には銀行が次々と出来ましたが、一般庶民がお金を借りるのは到底不可能であり、戦後の金融機関の復興の遅れからも模合は沖縄県で重宝されました。

またお隣の韓国でも模合に似た文化が今なおあり、発祥の地は外国であった可能性もあります。

今でこそ現金を集めて模合をするようになりましたが、昔は食料品が一般的であり、中には労働を対価として差し出す場合もありました。

まず模合を行うのは、親族同士の「親族模合」学校や職場の友人などと行う「友人模合、親睦模合」です。親しい仲間以外と模合を行うことはほとんどなく、トラブルを避けるためにも顔見知りやある程度知った中でしか模合は行われません。

また模合を掛け持ちすることも出来、1人でいくつ模合を掛け持ちしても構いません。多くの模合を掛け持ちする事で生活がパンクしてしまったという話も耳にします。断るのが苦手な人にとっては少々キツいお誘いかもしれません。

模合の金額は特に決まっていませんが、文献によると5,000円から30,000円が一般的とされています。合計の金額を受け取った人は次回の模合の際に利息(1,000円程度)を上乗せして払うとされていますが、これも模合を行うグループにより無利息の場合もあります。

模合を始めるためには、まず信頼できる仲間を何人か集めます。最低5人いれば始められると思いますが、多くて20人近くになる場合もあるそうです。ですが、お金を持ち逃げしてしまう人も中にはいるようなので、本当に信頼できる少数の人数でやる場合がほとんどです。

お金

そして人数が集まったらみんな同じ金額のお金を持ち寄ります。例えば1人1万円だとして10人集まれば10万円ですね。それを1人の人がまとめて受け取り、次の月にまた同じ仲間で集まり1人1万円ずつ持ち寄って、同じことを10回繰り返します。

そうすることでみんなが平等に1万円を10回出して、10万円を1回でまとめて受け取れることになります。沖縄県の文房具屋には「模合帳」という模合の金額や集まった日を記載するノートが販売されており、銀行の書類にも模合の金額を記入する欄があります。

沖縄県民は宴会が大好きですが、飲み会の口実として少額の模合を行う場合も多くあります。また高額の模合になってくると、時期やタイミングを合わせながら結婚資金にしたり、新築を建てる助けにしたり、手術の費用など仲間内での助け合いの精神も垣間見ることが出来ます。

結婚

その一方で、ウソの予定を伝え1番最初にまとまったお金を受け取ったまま持ち逃げしてしまう人もいたりして、最悪の場合には訴訟問題にまで発展してしまうケースも。また高額の模合を無理して行い、模合自体が破たんすると共に企業まで破綻してしまうケースもあり、深刻な問題になる場合もあります。

でも沖縄県民の中で模合という文化にネガティブなイメージはなく、どちらかというと助け合いの精神で行われる善良な模合がほとんどです。

沖縄県には模合の他にも物々交換が発祥とされるフリーマーケットも盛んに行われており、歴史的背景や経済的理由もあり助け合いの精神が大切にされています。

お互いに嫌な気持ちになったときこそ「なんくるないさ~」そんな素晴らしい精神に惹かれて移住を決める人も多いと思いますが、日本全体が沖縄から学ばなくてはならないこともたくさんあるのです。沖縄県の文化「模合」から助け合いの精神を学んで、みんなで仲良く楽しく暮らしていきましょう!