
沖縄県中部、沖縄市の端の方。東南植物楽園の先に、ベトナム通りはあります。
「人以外は何でも売ってる」という噂が流れるほどディープな場所で、やっていることはフリーマーケットと同じです。米軍と日本政府の複雑な事情が絡み合ったその通りは全長1キロにもなり、みんな思い思いにお店を並べています。
今でも最低賃金は日本で1番低く、昔から裕福ではなかった沖縄県民。そんな中でも楽しく暮らしていくためにフリマ文化や物々交換は現在もとても盛んに行われています。
知らなきゃ行けないディープスポット!
細い細い道路を抜けていくと突き当り、左折するといきなり現れる凄い数のフリーマーケット。場所的には東南植物楽園の裏手、米軍基地(キャンプシールズ)の先といったところです。
ただの道路を占拠して行われるため車が左右に行き来し、運転に慣れていない人は非常に走りにくい場所です。ピーク時には人と車でごった返すので、なるべく早めに行って車を停めておくことをおすすめします。

入り口付近には農業用の機械やどこから集めてきたのかよく分からないエンジンや配線、中央に古着や手作りの軽食、奥には野菜や冷凍食品、動物や鳥も売っています。その風景は東南アジアそのもので、基地の中に勝手に畑を作ったり、柵を壊して掘立小屋を建てたりとやりたい放題。


手作りのおにぎりやサンドイッチ、飲み物なんかも売られていて食べ歩きしながら散策することも出来ます。中には「それ本当に売る気あるの?」という商品を並べてただただゆんたく(おしゃべり)している人たちも…。 お店側も買う人も常連さんが多いらしく、顔見知りで憩いの場にもなっているようです。

目が点になること間違いなしの品揃え!
アメリカ軍の軍服や古着が大量に並んでいたり、かと思いきやマングースを売っていたり(今じゃハブよりも増えすぎて問題になっていますが、売っていいものではありません。)とバラエティーに富んだ商品を見ることが出来ます。 どこで入手したのかは分かりませんが、スタバの新品未使用のタンブラー(1杯無料のドリンクチケット付き)は100円で売られていました。
業務用の冷凍食品や海外製のお菓子やジュース、スタンガンにエアーガン、自転車や自分がその日乗ってきたであろう自動車まで本当にやりたい放題。お店側として来ている人も商品を並べたらあとは素知らぬ顔で通りをウロウロとして、買いたくてもお店の人がいない…なんてこともしょっちゅうです。本物の沖縄県民はこうだよね!というのがよく分かります。

ベトナム通りに買い物に来る人は、お年寄りからお洒落な若い人まで。日本人も米軍の人も様々な人が来ては帰りを繰り返し、たくさんの人でいっぱいです。
今回は取材を兼ねお店側の人間として行ってきましたが、ただ座ってそこにいるだけでも東南アジアにいるような雰囲気を楽しむことが出来ました。


「ちょっぴり勇気のいる、でもお宝がたくさんある」そんな場所
キレイで整備された観光用の沖縄も素晴らしいけど、もっとディープでより地元民のリアルな生き方を知りたい方はぜひ観光がてら行ってみてください。毎週土曜日と日曜日、朝の7時から10時にかけてがピークタイムです。雨の日はお店も少ないので、カラっと晴れた日曜日に行く事をおすすめします。お昼前にはお店を畳む方が多いので、朝ごはんに手作りおにぎりを食べに行くくらいの気持ちで早めに行く事をおすすめします。

また週末にはキャンプシールズ内でもフリーマーケットが行われているため、そちらと合わせて行くのもおすすめです。基地内のフリーマーケットは海外製の商品も多く、古着が好きな方には最高の掘り出し物があると思います。
※基地移設の話が出ているのでベトナム通りは2、3年以内に無くなる予定です。興味のある方はぜひお早めに行く事をおすすめします。